奏玲通信/横浜市青葉区、田園都市線青葉台駅でのはり・きゅうの鍼灸治療院は、奏玲治療室(そうれいちりょうしつ)へ

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今日の治療室 (9月23日)  

今日は秋分の日で祝日でしたが、治療室は夕方まで患者さんがいらっしゃいました。

本日最後の患者さんは3才のYちゃん。もう赤ちゃんの時からのなが~いおつきあいですchick

小さいお子さんもベットに寝て施術するのが基本ですが、彼女の場合は赤ちゃんの時からあそびながら施術です。

「ハイ、手を出してください」とこちらが言えば「ほい!」とおもちゃを持ち替えて…慣れたものですhappy01

シルバニア1.jpg

お子さんに絶大な人気を誇るshineシルバニアシリーズshineです。

Yちゃんも黙々と遊んで、「ついでに」施術という感じ(笑)

いつもはママの治療中ゆっくり遊べるのですが、今日はママはお仕事でYちゃんだけの日なのでほんの10分ほど。

あっという間に終わっちゃって…wobbly…こちらも余裕を持って時間をとって遊んでいてもらったのですが、

夕方でしたからYちゃん、ちょっとグズグズになってしまいましたsad

「もっと遊ぶの!!」「お家帰らないの!!!」

impactthunderbombtyphoon 散々暴れてパパに退場させられてしまいました。

confidentYちゃん、パパさんお疲れ様confident 機嫌は治ったでしょうかhouse

我が家もそんな時代がありました。頑張れ若いパパさん、ママさんgood

シルバニア2.jpg

ところで、シルバニアシリーズはとてもよくできていて、このドラム洗濯機なんてドラムがちゃんと回る!!

スタッフがハマっちゃってどんどん増えているんですがcoldsweats01

(奏玲治療室では小さなお子様のいらっしゃるお父さんお母さんの治療中の託児もしています。)

室長はバレエダンサー???

以前このコーナーで

「鍼を介して天地の気を体内に取り込み、病気の原因となる邪気を体外に放出する。これにより全身すみずみまで生気がめぐり、天地と同じパワーが引き出されて病はいえてゆく。それが鍼灸医学の究極目標です。」

と書きましたが、患者さんの気を感じて調整する過程では、私自身が患者さんと天地の間のバイパスでなければならないので、スムーズに気の行き来ができるためには姿勢はとても重要です。

床に対してまっすぐと、力を抜いて素直に立ちます。

姿勢は大切1.JPG

室長が履いているのは実は『バレエシューズ』なんです。

これまでスリッパに始まり、いろいろな室内履きを試したのですが、足の裏全体で地面を感じられるし、やわらかいし、布製なので蒸れないし、音もしない…で、採用されました。もちろんC社製のダンサー仕様。28センチのバレエシューズはなかなかないのです。

姿勢は大切2.JPG

室長の足元にも注目eye (あ、先生バレエは踊りませんのでcoldsweats01

(レノの足は意外とちっちゃいんですよdog

レノ&ふわふわママの「思いっきり親ばか日記」その4

奏玲通信2017 秋号より

レノ&ふわふわママの「思いっきり親ばか日記」親ばか日記その4

dog夏の合宿dog 6才の盲導犬大集合6歳次研修会 2017-07 (通信)トリミング.jpg

やっぱりレノはセンターをcrown確保していましたcoldsweats01 みんないいお顔。

7月8日、9日の一泊二日で6才を過ぎた現役盲導犬の研修会があり、6頭の盲導犬が集まりました。

レノは6月で7才になりましたが、犬年齢では7才からはシニア犬となります。現役の盲導犬として活躍できるのは10才くらいまで(レオ兄ちゃんは10才半まで現役でした)ですが、これからの数年は老化も進んでくるので、元気に引退までお仕事できるように、パートナーとの歩行の様子確認、健康診断、これからの生活で気をつけていきたいことなど、みんなで情報交換しながらの2日間でした。

2017・7.8 6才研修(縮小).jpg

「お父さんと一緒にお泊りしたんだよ!」

日本盲導犬協会神奈川訓練センターの中には宿泊できる部屋がたくさんあります。レノと初めて会ったとき、一緒に寝泊まりして訓練した懐かしいところです。

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「お家のお布団とちょっと違うね」

6歳次研修会 2017-07 (通信)トリミング(縮小).jpg

さっきのお写真、左から、

ガウディー・スカイ・ナタン・レノ・グラフ・ウォーキーです。

盲導犬の名前は訓練に入る前にお世話をしてくださる「パピーウォーカー」さんのご家族が考えてくれます。それぞれ

ガウディー…スペインの建築家crownの名前から

スカイ…アメリカ出身のホワイトシェパードなんですよ。「スカイブルー」のスカイ

ナタン…ヘブライ語で『贈り物』という意味なんだそうです 

レノ…いせいに(冷静に)うりょくを(能力を)発揮できるように!

グラフ…テニス選手のステフィ・グラフ選手から

ウォーキー…英語のWalkから。いつも寄り添って歩けるように。

どの子の名前も、パピーファミリーの願いがこもっているんですよ。

2017・8・30歯磨き1(縮小).jpg

健康診断の結果はまずまず良好でした。でも、歯に少し歯垢がつき始めていると言われたので毎日歯磨き頑張っています。犬ですからご覧のように鋭い犬歯があリますが、レノはおとなしく歯ブラシをやらせてくれます。

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我が家のふわふわお嬢様は以前お世話になっていた動物保護シェルター「おおあみ避難所」で名前をつけていただきました。本当は『ふあふあ』だったのですが、ママが「ふわふわ」ちゃんに。見たとおりふわふわ長毛さんです。11才のふわちゃんも歯のお手入れは大切です。歯肉炎の方は今も経過を見ていますが、最近は少しずつ歯磨きをさせてくれるようになりました。

ふわちゃん歯磨き.jpg

「私だってやればできるのよ…」

歯磨き軍手.jpg

歯磨き軍手はなかなかすぐれものです。

heart01元気で長生きしてネheart04

 

 

「我は包帯するのみ、神が癒やしたまう」 (奏玲通信2017秋号より 室長の健康アドバイス)

奏玲通信2017 秋号より 「室長の健康アドバイス」

2017・8・16クレマチス(縮小).jpg

『我は包帯するのみ 神が癒やしたまう』

 この言葉は16世紀のフランス人医師アンブロワーズ・パレの言葉です。

 外科医のアンブロワーズ・パレは16世紀フランスにおいて身分の低い「床屋医者」の家に生まれました。フランス軍トリノ遠征に従軍した時のこと、当時は銃による傷に煮えたぎった油を注ぐという治療が通例でしたが、けが人続出で油を使い切ってしまい、パレは身近にある材料を調合した軟膏で治療を行いました。従来と違う治療を行ったパレは、一晩中眠れずに神に祈ったと伝えられています。しかし、この軟膏の方が熱した油よりも治りが良くて苦痛も少ないことから、兵士たちからも感謝されました。また、皮膚や筋肉を温存する方法や、血管を糸で縛って止血する方法を考案して外科手術に大進歩をもたらしたり、人工装具を発明するなどの数々の功績によりパレの名声は高まり、フランス王室の公式外科医となります。病床にあるシャルル9世から「貧しい病人よりも私にもっと良い手当をしてくれ」と言われたときに「それはできません。なぜなら、すべての病人に国王と同じ手当をしているからです」と答えたと言われています。彼の著書は華岡青洲の手にも渡り日本の外科医療にも多大な影響を与えました。

 このように患者に負担をかけない治療法を考案したことや、患者一人ひとりに愛護的な態度で接したことから「やさしい外科医」と評されています。パレはさらに臨床経験を積み重ね「我は包帯するのみ 神が癒やしたまう」という言葉を残しました。この言葉はいろいろな解釈が可能ですが「人の体には生まれながらに治る力が備わっており、治療者の仕事は治る力を引き出すことである」ということではないかと私は解釈しています。古代ギリシャの医師ヒポクラテスは「病気を治すのは患者自身が本来持っている自然治癒力である」と語りました。東洋医学においても、気の流れを調えて人間本来のあり方を取り戻せば後は自然に治っていくという「無為自然」の考え方が根底にあります。

 このように洋の東西を問わず治る力を引き出すことが基本理念にあったはずなのですが、現代医学においては精密検査機器で原因を見つけ出してそれをともかく除去するとか、現れている症状を薬で押さえ込むという方法が主流になっていて「病気は無くなった 患者も亡くなった」と現代医学を揶揄する言葉も聞かれるのは残念なことです。

 私は患者さんの治る力を引き出すことを常に念頭に置いて治療にあたっています。治療を施す側も受ける側も生まれながらに備わる治る力を確信することが健康への近道なのです。

鍼で治せるものと治せないもの ~ 前世からの課題

2017・8・19ひまわり (縮小).jpg

 鍼を介して天地の気を体内に取り込み、病気の原因となる邪気を体外に放出する。これにより全身すみずみまで生気がめぐり、天地と同じパワーが引き出されて病はいえてゆく。それが鍼灸医学の究極目標です。そうだとすると鍼灸治療はオールマイティー、どんな病気でも治せるという理屈も成り立ちます。鍼灸治療で多種多様な病気が治るのは事実です。でも、どうしても治らない病気があることも事実です。  

 私は網膜色素変性症という病気で30歳代で失明しました。20歳代までは見えていましたが、年齢を重ねるごとに網膜の細胞が変性してゆき、徐々に視野がせまくなり、目がかすんでゆき、やがて見えなくなってゆきました。この病気は現代医学でも治療法がなく、国により指定難病に定められています。  

 現代医学で治らなくても、鍼灸治療により天地の気を取り込み、全身すみずみまで気をめぐらせて、自然治癒力を高めれば自分の目もよくなるのではないか。そう信じて、自分で自分に鍼をしたり、他の治療家からも鍼をしてもらいました。でも、目は一向によくなりませんでした。指定難病の種類は300以上ありますが、そのすべてが鍼灸治療の効果がないわけではなくて、鍼灸治療で効果が期待できる難病もあります。でも私の場合は現代医学でも東洋医学でも効果はありませんでした。  20歳代の後半から三十歳代の前半にかけて徐々に見えなくなってきたとき、まだ見えていたいという見ることへのこだわりを捨てることができませんでした。いよいよ見えなくなったときに、見えないことを自分の人生として受け入れたわけですが、受け入れたということは、見ることへのこだわりを捨ててあきらめたということでもあります。

 「この目と人生をともにする以外に方法はないんだなあ。」とあきらめてしまうと、この目の難病は自分をさらに高い境地へと導いてくれる前世からの宿題のようなものではないかと思えてきました。前世で成し遂げられなかった課題は、宿題として現世に引き継がれます。その課題を解決するために、人生にはいろいろなしかけが仕組まれています。人によって課題はそれぞれ異なります。だからそれを解決するためのしかけもそれぞれ異なります。

 難病というのは前世の悪業が現世において身にはね返ってきた業病だと言う人がいますが、私の目もそれに近いものかもしれません。けれども悪い行いをしたからばちが当たったということではなくて、前世からの課題を解決するために仕組まれたしかけのようなものなのではないかと思っています。前世から現世へ、現世から来世へと引き継がれた課題を解決しながら、人はより高い境地へとステップアップしてゆきます。  目の難病というしかけがあったからこそ、私はこのような人生を歩み、今ここにいるわけです。ここで鍼灸師の仕事をしていること、妻と出逢い家族というきずなを授かったこと、レオやレノという親愛なる相棒を得たこと等々、偶然をよそおいながらも、難病というしかけは常に人生の課題を提示し続けているのです。

2017・8・19雷から避難中 (縮小).jpg

 もしも私の目が治療可能な病気で、今の私が目が見えていたとしたら、鍼灸師の仕事はしていなかったし、妻とも出逢っていなかったし、子供達やレオやレノとも出逢っていなかったし、そうなると現世で解決すべき課題はまったく異なってくるし、そうなるとそれは私の人生ではなくて誰か別人の人生ということになります。だから私と目の病気とは二つで一つのセットメニューのようなもので、それを切り離したら今ここにこうしている私という存在はあり得ないわけです。 大きな病気とか試練というのは、この世に生を受ける前に自分で仕組んだしかけなのです。それが高すぎて乗り越えられないと感じるときもあるかも知れないけれど、それは人生の課題を解決するためには必要な高さなのです。困難であればあるほど、大きな挑戦であればあるほど、その向こうにはより崇高な山の頂が待っています。それぞれの人にそれぞれの課題が有り、それぞれのしかけがあります。人は誰でも、そういうものを持って生まれてくるのです。

 「障害者は不幸を作り出すことしかできない。」と言って、相模原事件の容疑者は人をあやめました。被害に遭った人たちというのは、それぞれの障害があるからこその味わいある人生において、時には苦しみながら、時には悲しみながら、時にはよろこびながら、家族や友人や施設職員とともに困難を乗り越えて、前世からの課題を解決しつつ、さらに崇高な頂へと歩んでゆく途中だったはずです。そういう十人十色の人生をひとくくりにしてあやめるなんて、容疑者はなんと不幸な人なのでしょうか。

 鍼灸治療においては、消し去ることができる病苦と消し去ることができない病苦があります。人生の課題を解決するために仕組まれたしかけは、鍼灸治療では消し去ることはできません。でも課題解決のためのお手伝いはできます。天地人の気の合一、それが東洋医学の根底に流れている理念です。大宇宙(天地)は気によって動いています。小宇宙(人)も大宇宙と同じ気が流れています。鍼の先には気が集まります。大宇宙の気と同じ気を全身すみずみまでめぐらせれば、人の体も大宇宙と同じ力がわき上がり、崇高な頂への道のりも軽やかになります。

   (2枚めの写真は8月19日雷から避難中のレノです。怖くて怖くていつも大騒ぎthundercrying

レノの夏 

梅雨も明けて暑さも本番beer

我が家のレノくんは夏がとても苦手ですsad

暑さはもちろんですが…夏といえば…thunderそう「雷」が時々なりますよねsweat01

先日7月18日午後から少し怪しい気配downdown犬はとても耳が良いので遠くにちょっと聞こえている頃から2017・7・18雷怖い.JPG

「お、お、お父さん!crying」と大騒ぎ。肉球にも汗かいてスタンプができるくらいになってしまうんです。

治療中だったので、部屋から出されてしまい、レノはひたすら家の中を走り回っていました。

「怖いよ~cryingdash

そんなレノですが、治療室にいらっしゃる患者さんの人気者なんです。

小学生の患者さんからプレゼントを頂いたりheart02

菜穂ちゃん・里帆ちゃんプレゼント2017.JPG

6月のレノ7才のお誕生日に小学生のお友達からshine大事にハムハムしています。

さらちゃんからプレゼント2017・7.jpg

1年生の患者さんが図工でレノを作ってくれたんですnote おしゃれなレノくんです。

いつもかわいがっていただいてありがとうございます。

さて、雷が去って一段落。

2017・7・18雷行っちゃった?.JPG

もう大丈夫ですよupup

夏は『花火』もあるしcoldsweats01レノにとってはなかなか油断できない日々ですががんばります。

みなさまもお体自愛ください

 

レノ&ふわふわママの「思いっきり親ばか日記」その3

現役盲導犬dogと猫catのいる生活

レノ&ふわふわママの「思いっきり親ばか日記」その3 (奏玲通信2017夏号より)

heart02千の風になってheart02 ~~レオ兄ちゃんの納骨~~

 5月22日、静岡県富士宮にある盲導犬総合センター「富士ハーネス」にレオ兄ちゃんの納骨に行ってきました。(写真は昨年4月のレオちゃんです)

 

2016・4・10レオちゃん.jpg 昨年の11月に14才でお空に行ってしまい、私たちはとにかく淋しくて、納骨に行けないままでした。「ペットロス」なんて他人事のように思っていましたが、ふとした時に涙が出て…weepだいぶ乗り越えたんですけどね。

 そんな私たちでしたが、同じく昨年亡くなったレオのお母さんのリオちゃんと、兄弟のロン君のご家族も一緒に行ってくださることになり、決心がつきました。

レオちゃんの納骨2017・5・22.jpg

盲導犬協会では盲導犬だった子やその兄弟、そしてお父さん、お母さん犬が亡くなると、遺骨を合葬墓に埋葬することができます。(レノもお兄ちゃんの遺骨をのぞき込んでました)

 この日は私たちだけでなく、施設の職員のみなさんもお仕事の合間を縫って納骨式に来てくださり、みなさんでレオちゃんの遺骨をお墓に納めることができました。お墓の中にはたくさんの遺骨が重なり合っていて居心地良さそうで安心しました。リオママもロン君もずっと一緒だねheart04

ラック&オパール2017・5・22 (縮小).jpg

 この日は近くに住むレオちゃんの兄弟ラックも来てくれました。ラックも14才ですが、トコトコ達者にお歩き元気そうで安心しました。同じお家のオパールも同じく引退犬ですが、仲良しな様子はまるでレオ&レノのようでした。(左がラック 右がオパール)ラック!まだまだ元気でいてねhappy01

どんちゃん2017・5・22.jpg

元気なイケメン黒ラブのどんちゃんにも会えました。

 納骨してしまうのは寂しくなってしまうとばかり思っていましたが、温かな風に包まれてしあわせでした。

みんなそろって2017・5・22.jpg

みんなそろって記念撮影camera レオちゃんを通じて家族が増えました。

レノフリーラン2017・5・22.jpg浮いてるよ!レノ2017・5・22.jpg

お若いレノはフリーランをさせてもらいました。大興奮でupほとんど浮いていました。coldsweats01

「あ~ら!ずいぶん楽しそうじゃない?!」

2017・5・26 ふわちゃんのお留守番.jpg

いつもお留守番をしてくれるふわ様には新しい爪とぎをプレゼントさせていただきました。ふわちゃんありがとね。

新しい爪とぎ2017・5・23.jpg

 

 

熱中症対策と冷え対策の2本立てで夏を元気に!(奏玲通信より 室長健康アドバイス)

sun奏玲通信は奇数月に発行している当治療室の新聞です。今年も早くも折り返し地点夏号yachtです

P_20170629_145504.jpg←クルクマと利休草

★★★熱中症対策と冷え対策の2本立てで夏を元気に★★★(奏玲通信2017 夏号より 室長の健康アドバイス)

 「足場を固める・腰をすえる・腹がすわる」という言葉がありますが、これは下半身に気が充実していると心も体も安定してくるという経験則から生まれた言葉ではないかと日々の臨床から感じています。しかし、現代社会の場合は上半身に気を集めることの方が重視されていて「頭が切れる・目ざとい・頭脳明晰」な人がまずもてはやされるように思います。

 東洋医学では「頭寒足熱」というこ言葉があり、どちらかといえば下半身に気が充実している方が健康だとされています。頭寒足熱と逆の「冷えのぼせ」は病前状態と考えられていて、不調や病気を引き起こす元となります。肩こり・頭痛・めまい・耳鳴り・鼻づまり・目の疲労感・寝付きが悪い・胸焼け・腹部膨満感・便秘・下痢・生理痛などで悩んでいる人はこの冷えのぼせがあることが多いものです。

 夏は高い気温に適応するために血管を広げて熱を逃しやすい状態になっているので、冷たい空気が下に溜まりやすいクーラーの効いた部屋にいると、上半身は暑く感じているのに下半身だけは冷えている「冷えのぼせ」タイプの冷え性が多くなります。上半身だけで暑く感じてしまい、下半身が冷えていることを自覚できないままクーラーの温度を下げてしまったり、ずっと素足でいるなどは、冷えを助長させてしまうことになります。上半身は夏らしく薄着になっても下半身は冷やさない工夫をしてください。

 運動は代謝を上げ、自律神経のバランスを調え、血液の循環を良くします。筋肉は上半身よりも下半身に多いので、運動で筋肉の発熱量を高めると下半身が温まり冷えのぼせの改善につながります。運動と言っても散歩程度で十分効果が出ます。また、お腹を冷やさないようにすることも大切です。つまり、

 「上半身と下半身の温度差を最小限にすること」が健康への近道です。

 もう一つ注意したいのは熱中症です。冷え性の人は冷えるのを嫌うあまり、真夏でも冷房をつけずに過ごしているうちに熱中症になってしまうことがあります。体感温度だけに頼らず、温度計で室温を確認するようにしましょう。同時に水分補給も忘れずにおこなってください。

 私の治療室に来られる方は「身体がポカポカしてきました」と治療後にみなさん言われますが、このポカポカ感は頭や顔がほてって暑くなるような感覚ではなくて、お腹や腰や足がポカポカ気持ちよくなるのです。鍼治療で気の流れを調えて、上半身と下半身の血流のバランスを改善すれば、冷えのぼせは消えていくでしょう。冷えのぼせがなくなればそれに伴う多くの症状が消えてゆき、心と体が安定するのです。

梅干し

今年も梅干漬けています。朝のお散歩前に白湯に梅酢を少し混ぜて熱中症対策をします。

寝る子は育つ。だから未来の子供も寝心地のよさを求めています。

 

2017・6・14 レノと先生.jpg

何年たっても子供が授からないという方の治療をしていて、「妊娠しました」という報告をいただくのはとてもうれしいことです。逆子の妊婦さんに治療をしていて、「逆子が直りました」というよろこびの声を聞くのもうれしいものです。そのようなときに「鍼の力はすごい。」とか「先生のハンドパワーはすばらしい。」などと言われることがあります。でも本当は鍼の力や治療者のハンドパワーで胎児が回転するわけではないし、妊娠のための特別なツボに鍼を刺せば子供ができるというわけでもないのです。鍼灸治療の根本は、気の流れを整えて自己治癒力をひき出すことにあります。様々な問題をかかえているということは自己治癒力がうまく働いていないということなのだから、そのような状況を解決するために治療者が必要になってきます。  子供ができない場合に、病院で人工的な妊娠を試みることも一つの手段です。でもその前に、赤ちゃんが安心して眠ることができて順調に成長できるお母さんとしての体作りが必要ではないでしょうか。もちろん不妊の原因は、男性の方にも何らかの問題が隠されていることもあります。私が診察した不妊の夫婦に共通して言えることは、お腹や足が冷えていて、腰や骨盤の筋肉がこっていて、頭がのぼせやすくて、眠りが浅いというような、いわゆる「冷えのぼせ」の体質の人が多いということです。

2017・6・19 ひまわり

  

子供というのは作るものではなくて授かるものだと思います。赤ちゃんの国では「このお母さんの子供になりたいなあ。」と思っている未来の子供が必ずいるはずです。でも「あのお腹は寒そうだなあ。ちょっと窮屈かも…。」と、お母さんのところに降りてくるのを躊躇している子もいるかも知れません。お父さんとお母さんの体質を鍼灸治療で改善すれば、未来の子供は安心してお腹の中に入ることができます。  

逆子ちゃんについても同じようなことが言えます。お腹の中の赤ちゃんは寝ぞうがわるくて、あちこち動き回って居心地のよいところを探して寝ています。逆子ちゃんのお母さんも、やはり足やお腹が冷えていたり、頭がのぼせていたり、骨盤周辺がこっていたりなど、いろいろな症状をお持ちの方が多いものです。そのような場合、お腹の中にいる赤ちゃんにとっては、頭を上にすることが一番寝心地がいい姿勢らしいのです。鍼灸の治療でお母さんの種々の症状を改善してあげれば、赤ちゃんは自分から頭を下に向けて安心して寝るようになります。  ~~ 心も体も軽やかになりました。ポカポカしてきました。気持ちがゆったりしました。 ~~  治療の後、不足している部分に気が通い始め、滞っている部分の気が流れ始め、全身のすみずみまで気が通うようになると、そのように感じることができます。お母さんがそのように感じているならば、お腹の赤ちゃんも同じように感じているはずです。順調だけれど安産のためにということで、定期的に私の治療室に来られている方もいらっしゃいます。そのような場合も、お母さんとお腹の赤ちゃんともに気の流れを調えるようにしてあげると、「スルリ・オギャー」という感じで光り輝く命と出会うことができます。

 天から人へ、人から人へと気は伝わります

 天(宇宙)をめぐる陰陽の気が交わることにより命が誕生し、気が散ずることにより命を終えて天地へと帰ります。死とは消滅して無と化すことではなく、より広大なものへと溶け込んでゆくことなのです。その広大なものを老子は原気(げんき)と名づけました。広大なものの中に溶け込んで形は見えなくなっても、気は次の命の準備をしています。いつの日か何かのご縁によって陰の気と陽の気が交わって、再び光り輝く生命体としてこの世に現れてきます。銀河も草木も猫も犬も人も、命あるものは天と同じ気が流れていて、美しい光を放ちます。その光は電灯やろうそくの光のような視覚的なものではなく、気の集まりである生命体と生命体との間だけで感受できる光なのです。これを後光とかオーラと呼ぶこともあり、浄土真宗を開いた親鸞は「仏とは不思議な光」と説き、また西洋の天使の頭には光の輪が輝いています。

 鍼灸医学のバイブルとも言われる『黄帝内経』(こうていないけい)という医学書は二千年以上前の中国で編纂され、その内容は老子や荘子の影響を強く受けています。『黄帝内経』には、天地人の気に関する次のような記述があります。    

2017・5・26インパチェンス(縮小).jpg

 ~~~~  天(宇宙)の道理を感得する人は、生命の根源は天をめぐる陰陽の気であることを知っている。地上の山川草木も、人の眼・耳・鼻・口・尿道口・肛門の九つの穴(九竅)も、内臓も、すべて天の気と通じ合っている。天の気は木火土金水の五行を生じ、天の気は人体では陰の経絡と陽の経絡をめぐっている。もし天人合一の道理に反することばかりしていると、邪気が人体を傷害することになるであろう。この道理は長寿の根本である。  (黄帝内経・生気通天論篇からの意訳) ~~~~  

 人体には経絡という気が流れるすじみちが12本あり、手足・頭・内臓など全身のすみずみに気をめぐらせています。経絡に沿って経穴(いわゆるツボ)が点在していて、そこから必要な気が天から流れ込んだり、不必要な気が天へ放散したりしています。  足をめぐる経絡に気が不足すると足の冷えやしびれが現れたり、頭を主にめぐる経絡に気が滞るとめまいや頭痛が現れたり、下腹部を主にめぐる経絡の気の不足や滞りで生理痛や生理不順を引き起こすなど、どこの部分の経絡に気の不調和が生じるかによって、それぞれ特徴的な症状が現れます。どこの経絡の気が不足していて、どこの経絡の気が滞っているのかを問診・脈診・腹診などで診断して、その診断結果に応じて、それぞれの経絡に点在する経穴(いわゆるツボ)に鍼を施します。  でも、治療者が病気を治しているわけではないのです。治療者は、天の気が通過する光ファイバーのような役目を担っているだけです。気の集まりである人体は、天の気を引き寄せる性質があります。背すじを伸ばし、呼吸を整え、全身の力を抜いていると、天の気が経穴を通じて治療者の体に流れ込み、経絡を通じて全身をめぐります。その状態で鍼を持つと、全身をめぐっていた天の気が鍼に集まってきます。その鍼を患者の経穴にそっと当てると、鍼に集まっていた気が患者さんの体に流れ込みます。 放射状に発散する光の線・雪が舞うような光の粒・シャボン玉のように浮遊する光・雲のように淡く輝く光など、天の気は光を放散しながら全身をめぐり、やがて患者さんの体が美しい光で包まれます。全身が気に満ちあふれると、体の奥底から温まってきて、緊張がほぐれて、気持ちが和み、生きる力が高まり、そして患者さん自らの力により病が治ってゆきます。  

 天の気を体内に取り込むということは、天地人が合一するということです。天地人の合一によって、宇宙と同じパワーを引き出して、自ら治る力(自然治癒力)を高めます。それが老子や荘子と同じ時代に誕生した鍼灸医学の究極目標なのです。

(玄関の植木鉢も初夏の雰囲気に)

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